ベトナム共産党政治局は、新情勢下における低空域の開拓・管理・保護に関する「結論第99号」を発表した。低空域を国家主権と直結する新たな発展空間と位置付け、2030年までに国家級の無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)飛行試験場3カ所と研究・試験センター1カ所以上を稼働させる方針を決定した。
本方針は、半導体、人工知能(AI:Artificial Intelligence)、宇宙技術と連携しつつ、技術・データ基盤の自律性向上を目指すものである。主要UAV製品の国産化率目標を2030年に30〜40%超、2045年に85%超と設定。2045年には低空経済(低空域産業)を重要技術産業へ育成し、国内総生産の約1.5%を占める新成長エンジンと位置付けた。
管理体制では、2027年中に国際水準に適合した技術標準を整備する。低空域はエリアや高度層、リスク度別に区分管理され、登録・認証から運行・監視、違反対応までデジタル基盤上で一元統括される。また、国家計画や都市計画にも試験飛行エリアや制限空域の設定が組み込まれる。
産業振興策として軍民両用を基本方針とし、航空管制、自動運航、新素材等のコア技術獲得を推進する。税制・金融・用地の優遇策を通じ、物流、農業、救急医療、防災などの実需分野での商用化を促すほか、規制サンドボックス制度も導入する。公的調達による初期需要創出と国際協力を進め、独自技術と安全保障の両立を図る方針である。
