ベトナムの外食市場は2026年上半期、店舗数の減少が止まり、業界売上高も増加した。一方、出店数の増加により1店舗当たりの売上は伸びず、原材料費の上昇や低価格店との競争が経営を圧迫している。
1.店舗数は約32万9,200店
iPOS.vnとNestlé Professionalが481事業者を調査した報告書によると、国内の飲食店は2025年末比0.1%減の約32万9,200店であった。
iPOS.vnブランドディレクターのグエン・ドー・アイン・クアン氏は、旧正月後は資金力や運営基盤の弱い店舗が撤退しやすいが、今回は新規出店が閉店の大部分を補ったと説明した。
2.業界売上は増加、店舗平均は伸びず
上半期の業界売上高は前年同期比6.55%増の432兆7,000億ドンとなった。ただし、消費者物価指数は4.38%、外食価格は6.85%上昇しており、売上増の一部は値上げによるものである。旧正月が前年より遅く、繁忙期が上半期に集中した影響もある。
店舗数は前年同期から約3万店増えたため、1店舗当たりの平均売上は横ばいか微減となった。回答企業の約43%が減収となる一方、5%超の増収は20.22%、横ばいは37.08%であった。
iPOS.vnのブー・タイン・フン最高経営責任者は、外食支出が消失したのではなく、消費者が支出先を選別する傾向が強まったと分析した。
3.食事業態が飲料店を上回る
5%超の増収となった割合は、食事業態が25.63%、飲料業態が15.82%であった。食事店は日常の食事需要や団体客、追加注文を取り込みやすい一方、飲料店は単価引き上げが難しい。
低価格業態の出店を確認した事業者は88.49%で、58.20%が競争圧力を感じている。22.81%は値下げ、販促、低価格商品の追加で対応した。
4.実店舗が主要な成長経路
成長が最も大きい販売経路として、43.02%が店内飲食、16.24%が店頭持ち帰りを挙げた。合計59.26%が実店舗への来店を成長要因としており、宅配アプリの18.52%を上回った。
下半期に出店・事業拡大を計画する企業は52.01%である。クアン氏は、店舗平均売上が改善していないため、資金力、運営能力、出店時期の見極めが重要だと指摘した。
