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2026.8.14

経済

産業

日越の高度技術分野における協力促進:研究開発機能の移転と人材育成が鍵

2026年8月13日、ベトナム国家イノベーションセンターにて開催されたパネルディスカッションにおいて、日系製造自動化企業および大学・地元企業の幹部らがベトナムにおける高度技術投資の誘致戦略について意見を交わした。

1. 研究開発(R&D)機能のベトナム移転と製造構造の変化
自動化大手メイコー・ハイテックのグエン・ヴァン・トゥアン社長は、ベトナムにおけるR&Dと製造の役割分担に大きな変化が生じていると指摘した。
R&Dの現地化: 従来は「海外で研究、ベトナムで製造」という構造であったが、現在は研究開発機能をベトナムへ移転し、日越のエンジニアが共同で製品開発を行う事例が増加している。
製品開発の逆流現象: ベトナム国内で研究開発・試作された優れた製品が、日本や中国の工場へ展開・生産されるケースも出現している。
スマートファクトリー展開: 自動化機器、スマート倉庫、IoT、AI搭載監視カメラ、製造実行システムなどのソリューション開発が進む。

2. 技術人材の育成と日越企業の補完関係
R&D機能のシフトに伴い、求められる人材像や協力体制について各幹部から提言がなされた。
ハード・ソフトの強み融合(Viettel Software・ブイ・フン・ヴィエット CTO): ベトナム側は優秀なAI・ソフトウェア開発エンジニアを擁する一方、日本企業はハードウェア、データセンター、計算能力に強みを持つ。両者の協業により、日本市場向けAIプラットフォームやソフトウェアツール等の共同開発が可能となる。
産学連携による教育再構築(日越大学・グエン・ホアン・アイン 学長): 半導体などの高度技術分野において、大学の教育プログラム策定段階から日本・韓国・台湾などの企業のニーズを反映させることが不可欠である。単なるエンジニアの増員にとどまらず、実際のプロジェクトに参加できる環境整備が必要とされる。

3. コスト優位性からエコシステム主導への転換
前出のトゥアン氏は、今後の高度技術投資の誘致において、ベトナムの優位性は「低コスト労働力」から「人材、R&D、企業、教育が連動したエコシステム」へと移行しつつあると強調した。

AI、ドローン、半導体といった抽象的な方針にとどまらず、明確な目標とロードマップを持った具体的プロジェクトの実施が、単なる製造から技術バリューチェーンへ、より深い参画への転換を加速させる。