News Pickup

ニュースピックアップ

2026.8.12

貿易

政策

その他

2030年までに向けた海運シェアと物流コストの課題解決

ベトナムは、共産党第14期中央委員会第3回総会で、海運経済を軸とした海洋強国の実現に向けた戦略目標を設定した。(「決議第20-NQ/TW号」(2026年7月28日付)、「決議第218/NQ-CP号」(同年8月7日付)による)

1. 2030年に向けた数値目標と現状
自国船隊のシェア拡大: 輸出入貨物の自国船隊による輸送シェアを現在の5〜8%から20%へ引き上げる。現状はヨーロッパ・北米・北東アジア向けの遠洋航路の大部分を外航船会社に依存している。
物流コストの削減: 現在高水準にある物流コストをGDP比12%未満に削減し、国家競争力を強化する。

2. 輸出入輸送シェア達成への施策
商習慣の是正: 国際商取引条件として従来の「FOB輸出/CIF輸入」から「CIF輸出/FOB輸入」への転換を促し、自国船会社への貨物割り当てを拡大する。                                                                                                  
金融・税制支援: 長期適正金利融資パッケージを導入し、大型コンテナ船、ケミカルタンカー、ガス輸送船などの専用船導入および国際海事機関の環境基準適合を支援する。
海運アライアンスの形成: 中小規模が多い自国船会社の連携やアライアンス形成を促進し、水産・繊維・農産物などの主要輸出産業との長期輸送契約を推進する。

3. 物流コスト削減への施策
内陸水路輸送の活用: 物流コストの50〜60%を占める輸送費を削減するため、陸上輸送から低コストな内陸水路へシフトする。交通インフラ投資に占める水路関連予算割合を現在の約2%から5〜7%へ引き上げる。
・デジタル化とトラック・船舶の空荷輸送の削減: 運送管理システムや倉庫管理システム、AIの活用により復路の空荷率(コストを40〜50%押し上げる要因)を低減する。また、5〜6カ所の現代的物流センターの開発を進める。

制度・インフラ・企業の3つの柱を一体的に強化することで、自国海運の自立性を高め、経済全体の競争力向上を図る方針である。