第33回外交会議の傍ら、ベトナム駐日大使ファム・クアン・ヒエウ氏は、両国が科学技術分野で大きな協力の可能性を持つと強調した。日本の「Society 5.0」に学び、技術は単なる導入ではなく社会課題の解決に資するべきであると述べた。 ※Society 5.0:AIやIoTなどを活用し、社会課題の解決と経済発展を両立することを目指す日本の未来社会構想。
1. 日本のアプローチから学ぶ点:
・デジタル化は具体的な社会的ニーズから始めるべきである。
・技術導入は管理方法や人材育成と一体で進める必要がある。
・誰一人取り残さないことが重要である。
2.協力の重点分野:
①AIとロボット
・日本の製造技術・ロボット・ハードウェアと、ベトナムのソフトウェア開発力・若い技術者を組み合わせる。
・スマート工場、物流、医療、高齢者ケア、行政サービスに応用可能である。
②半導体とデジタル基盤
・人材育成や組立工場誘致に留まらず、チップ設計、パッケージング、データセンター、クラウドコンピューティングなどの高付加価値分野で共同研究開発を進める。
③生活密着型分野
・医療、スマート農業、クリーンエネルギー、防災技術などへの技術応用。
・大学・研究機関・企業の連携により研究成果を実用化する。
3.AIと人材に関する見解:
・AIは人材の代替ではなく支援である。
・教育改革と技能訓練により、労働者がAIを使いこなし生産性を高めるべきである。
・データ保護、知的財産権、AI利用に関するルール整備が不可欠である。
・国際協力、とりわけ日本との共同研究・人材交流が重要である。
大使は「AIは新しい職業と機会を生み出す。教育・技能・インフラを整備すれば、ベトナムは若い労働力の強みを活かし、科学技術協力を通じて持続的発展を実現できる」と強調した。
