ホーチミン市人民委員会のグエン・ヴァン・ドゥオク主席は、都市部の交通渋滞緩和と持続可能な環境保全を目的として、市内中心部に位置する港湾群の移転ロードマップおよび具体策の検討を建設局に指示した。本施策は、同市が長年進めてきた「港湾エリアの空間再定義」の一環であり、エネルギーインフラ整備や水上不法占有住宅の移転など、都市再開発政策とあわせて推進される。
1. 中心部港湾の移転ロードマップと空間再定義
都市部の物流集中による渋滞を回避するため、港湾機能の段階的な郊外移転と再開発が進められている。
● 移転の主導体制: 市建設局が主導し、ベトナム建設省と連携して中心部からの港湾移転に向けた適切なロードマップを策定する。
● 既存港湾の機能転換: ニャーロン・カンホイ港エリアなどでは、すでに商業物流機能からの転換が進められている。同跡地は、公園や公共スペース、サービス施設、ホー・チ・ミン博物館の拡張用地として再開発される。
● 貨物拠点の集約: 今後の貨物取扱・物流機能は、ヒエップフオック、カットライ、およびカイメップ・チーバイ大水深港群などの郊外・隣接拠点へ集約・移行する。
2. エネルギーインフラおよび都市再開発支援の並行推進
港湾移転に加え、同市はエネルギーおよび都市環境の基盤強化策を同時に取りまとめている。
● エネルギーインフラ整備: 市商工局は、都市開発法案への盛り込みに向けたエネルギーインフラ特有の政策を検討する。また、第8次国家電力開発計画の調整に伴う風力発電プロジェクトの追加・発電容量の増強や、ロンソン地区における「エネルギー備蓄センター」建設案(8月取りまとめ予定)を進めるとともに、投資家の誘致を支援する。
● 水辺環境の改善と中央資金申請: 財務局および農林環境局は、河川・運河沿いの不法住宅移転および都市整備事業に関し、中央政府予算からの資金支援を財務省・農林環境省へ要請する。
● 国有資産の整理: 中央政府機関が同市内で管理・所有する土地・不動産施設について、首相指示に基づいた再配置・適正処理を推進する。
