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2026.3.20

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「成長の勢いを維持する」ための課題解決

中東地域での紛争長期化により、世界経済およびベトナム経済への不透明感が増している。主なリスクとして、原油価格の高騰によるインフレ圧力、為替(VND/USD)への負荷、そして物流(ロジスティクス)や観光への悪影響が懸念されている。

BIDV研究機関のCan Van Luc博士らは、投資家や消費者の心理的慎重さが投資の遅延や受注減を招き、GDP成長を押し下げる可能性があると指摘する。中東情勢がさらに悪化する「ネガティブ・シナリオ」では、輸出成長率が最大2ポイント減少すると予測されている。                (※BIDVベトナム投資開発商業銀行)

【成長の原動力】
こうした逆風の中でも、ベトナム経済を支える主要な柱は以下の3点である:
製造・加工業の躍進: 2026最初の2ヶ月の工業生産指数(IIP)は前年同期比10.4%増と好調を維持。特に製造・加工業が牽引役となっている。                           (※IIP=Industrial Production Index:工業生産の動向を示す指標)
・外資(FDI)と国内投資: FDI実行額は前年同期比8.8%増(32.1億ドル)を記録。新設・再開企業数も大幅に増加しており、民間・公共投資の両面で生産能力の拡充が進んでいる。          (※FDI=Foreign Direct Investment:海外からの直接投資)
政府の機動的な施策: 首相による輸出促進の公電や、ガソリン価格の管理、サプライチェーン断絶の防止など、インフレ抑制と成長維持の両立を図る対策が急ピッチで進められている。        (※「公電」は政府が各機関に出す公式指示文書)

【地方自治体の動き】
ホーチミン市をはじめとする各自治体では、独自の成長シナリオを策定している。
・ホーチミン市: 公共投資の早期実行や内需拡大により、域内総生産(GRDP)成長率10%以上の達成を目指す。
・クアンニン省・ゲアン省: 公共投資を「成長の呼び水」と位置づけ、デジタル経済や再生可能エネルギーなどの新成長エンジンを模索している。

結論として、 外部環境の不確実性は高いものの、製造業の強みと積極的な投資誘致、そして政府の柔軟な政策運営により、2026年の高い成長目標達成に向けた取り組みが続いている。